地域人材育成・キャリア教育ラボ芝浦工業大学 地域共創基盤研究センター

単元①未来の考え方:バックキャスト思考

単元の背景

 「バックキャスト思考」は、理想とする未来を達成するために、現在から未来に至る道筋を逆算的に考えていく思考法であり、現在の延長線上で未来を考える「フォアキャスト思考」とは逆の思考法です。「フォアキャスト思考」では、コロナ禍のような想定外の事象に対応することや、持続可能な社会や脱炭素といったこれまでの社会を大きく変えるような未来を描くことはできません。一方、バックキャスト思考は、最初に理想とする未来を描くため、想定外の事象への対応や、持続可能な社会や脱炭素といったこれまでの常識では不可能とされる未来を実現していく方法を考えることに適しています。近年注目されている持続可能な開発目標(SDGs)もバックキャスト思考で作られた目標ですし、生徒たちがVUCAと呼ばれる正解のない不確実で不透明な時代の生き方(キャリア)を考えていくためにも、バックキャスト思考は必要不可欠な考え方です。

単元の内容とねらい

 本単元は、生徒が興味を持つ出来事や人物、さらには学校生活や日常生活などの身近な例から未来の考え方であるバックキャスト思考を学び、SDGsや生徒自身のキャリアなどを、持続可能な社会やキャリアの軸からのバックキャスト思考で考えていくものです。
 これにより、正解のない不確実な時代を生きるために必要なバックキャスト思考の習得、学校での学びを人生や社会に生かそうとする意欲・態度につながることが期待されます。

授業計画例(3時間)

第1回:未来の考え方:バックキャスト思考
 バックキャスト思考とフォアキャスト思考の違いやバックキャスト思考の進め方を、学校生活・日常生活・社会問題を例に学ぶ。
第2回:未来の社会:持続可能な社会とSDGs
 持続可能な開発目標(SDGs)がバックキャスト思考で作られていることを学び、目指す「持続可能な社会」とはどのような社会かを考える。
第3回:未来の自分:キャリアの軸を考えよう
 社会や技術の変化によって仕事も変化していくことを学び、キャリア(生き方)の軸を見つけることの重要性について考える。

 

 

地域人材育成・キャリア教育ラボ
芝浦工業大学 地域共創基盤研究センター

 〒135-8548 東京都江東区豊洲3-7-5 / 〒337-8570 埼玉県さいたま市見沼区深作307
 03-5859-9072 / 048-720-6437
 kurikuri@shibaura-it.ac.jp / yatarumi@shibaura-it.ac.jp